先日ご葬儀をお勤めさせていただいた際に、事前に喪主様に故人様の人となりをお聞きする時間が御座いました。故人様は喪主様の旦那様で、穏やかで優しく、ポジティブな人となりだったようです。お話を進める中で、一つのエピソードに私は感銘を受けました。
ある日、夫婦でよく飲んでいた酒瓶を喪主様が確認すると、お酒が半分以下しか入っていなく、喪主様は「もうこれしか入ってないのか…」と思ったそうです。そして喪主様は旦那様に「お酒が半分以下ですよ」と伝えたそうです。すると旦那様は嬉しそうに「まだそんなに残っているのか」と喜んだとのことでした。喪主様は『この人はポジティブな人だなぁ』と感じたとのことでした。私はこの話をお聞きしたときに、旦那様の穏やかで優しくポジティブな人となりに非常に納得したのでした。
幸せとは、今自分の手に無い物を得ることにより感じることができる!と、今の世の中では考えれることが多いように感じます。ですが、本来幸せとは、自分が今持っているものに満足し、感謝することによって得られる物なのです。その満足と感謝の繰り返しが穏やかで優しい人格を形成し、幸せな日常を重ねていくのです。逆に、今自分に無い物を常に考え不幸だと思い込み周りが羨ましく感じると、人は冷静さを失い、イラつき、怒りっぽくなります。幸せな人生を歩む為には、今周りにあるものを確認し、日々幸せを感じることを忘れないようにしたいです。
最後に皆様は自分が大好きな飲み物や食べ物が残り半分になった時、どう感じますか?