クリスマスシーズンになりました。毎年テレビでは、クリスマスを絡めた番組やCMがこの時期流れます。私はケンタッキーのCMで竹内まりやさんが歌う「クーリスマスが今年もやあてくるー♪」というフレーズが流れるたびにクリスマス近づいていることをしみじみと感じております…。このように耳の記憶というものは不思議なもので、昔聞いていた懐かしい音楽がふと流れてくると、その当時の記憶がまじまじと蘇る経験が皆様にもきっとあると思います。
私たち浄土真宗のお勤めするお経や偈文と呼ばれる読み物は、音階がついたものや、節がついた歌のような読み物が多くあります。それは浄土真宗の教えが鎌倉時代や室町時代の【一般市民】に寄り添った教えだったからです。その理由は、当時は字の読み書きができない人も多く、目で見る漢字だらけのお経よりも、耳で聞く教えのほうがわかりやすく、音階や節が付くことにより、一層覚えやすくなるからだそうです。戦で怪我を負い修行のできない人や、読み書きができない人でも救われるべきという浄土真宗の勤行は市民に寄り添った布教の形であり、戦や天災で明日の命が保証されていない市民にはなんとも心強い教えだったと思います。今とは時代が違うので、あまりピンと来ないかもしれませんが、皆様が今まで悩んだときに救われた歌や詩が、当時の浄土真宗のお経だったのかもしれません。今の時代のように恋愛や仕事の悩みではなく、当時は明日死ぬかもしれないという悩みなので、そうであれば尚更救われたことでしょう。さて、ここまでお話させていただきましたが、その浄土真宗のお経や偈文が気になった方…いらっしゃるのではないでしょうか…?浄土真宗のお勤めはYouTubeなどに沢山アップされております。もし時間に余裕があれば是非聞いてみてください。浄土真宗の教えや、当時の市民が救われた理由がわかるかもしれません…。(今月は布教標語でした☆)