表題は「あんご」と読みます。これはお釈迦様の時代インドが雨期の時に動植物が育つ為、命を殺さないように僧侶が寺院に籠り修行することをいいます。これを聞くとお釈迦様が全ての命を大切にしていたことがよくわかります。
私達浄土真宗の阿弥陀様は「十方衆生を救う」という願いをかけられ、その慈悲の心によって私達の命が終わった瞬間に成仏できることになりました。「十方衆生」とは生きとし生けるすべての命を指します。これはとてつもない数ですが、これを全て救うというのだからとんでもない願いでございます。
だからこそ阿弥陀様を讃えなさい!ということではありません。阿弥陀様やお釈迦様のようにとは言いませんが、私たちができることで、まずは身近な命、つまり食べるものに「改めて」感謝することはできます。野菜やお肉やお魚や、それを作る人の背景や料理を作る人の労力も見えてきます。重要なのは何かをいただいた際に、そのものの「背景と過程」を考え知ることだと思います。すべては当たり前ではなく、背景と過程があります。私自身、周りにあるものを考えてみると「当たり前」ではなく、「有難い」と感じることばかりでございます。是非皆様にも周りにあるものの背景と過程を考えていただければと思います。もしかしたら次の日から目に映る物の見え方が少し変わるかもしれません。