卒業式

私事ではございますが、私の長女が先日小学校を卒業しました。親からすると子供の成長は早く、6年間はあっという間っだった気がします。そして4月になると今度は中学校の入学式になります。新たな生活を一生懸命応援していこうと思っております。

 私自身はもう学生ではないので、学生の卒業式は経験できませんが、できるとするならば命が尽きた「ご葬儀」が人間の卒業式のような気がします。

ご葬儀という卒業式を終え、もしかするとお浄土で今度は仏様としての入学式があるのかもしれません。

 義務教育を終えると受験があるように、一般的に仏様になる為には、人間世界での経験や死後の修行次第でお浄土に行けるかどうかが決まるといわれております。

これが浄土真宗ではどうなるかというと、阿弥陀様のお陰で必ず往生できるというスペシャルコースが準備されております。

また、例えるなら一般的には人間を卒業して仏様として入学するまでの期間が49日と言われておりますが、これも浄土真宗は、亡くなったその瞬間に仏様になれるというまたまたスペシャルコースが待っております。

ではなぜこのような形になったかというと、阿弥陀様が煩悩がなくならない人間の為に、事前にとてつもなく長い修行をつまれたからでございます。例えるなら親が子の為に超難関校の全ての受験勉強やテストを長期間代わりにしていてくれているようなものでございます。

こうなると私たちはただただ感謝の気持ちを伝えることしかできません。ではどう伝えるか、その感謝の想いを伝える方法が「南無阿弥陀仏」という念仏でございます。ご法事やご葬儀で浄土真宗の僧侶が何回も「南無阿弥陀仏」と唱える理由はそういう理由があるわけでございます。

 皆様もまずは身近な仏様に対して感謝の想いを伝えていただければと思います。人間としても仏様としても私たちを導いて下さる方への感謝の想いこそがなにより大切でございます。